保険者インタビュー・導入事例

Pep Upを基盤とした新しい保健事業の接点設計
―加入者との接点を「点」から「線」に広げた取り組み

(写真左から:ライオン株式会社 一ノ瀬様、尾本様、古河電工健康保険組合 内田様、伊藤様、上野様)

記事概要

健康施策を「点」で終わらせず、加入者の行動変容へとつなげるため、古河電工健康保険組合様は「Pep Up」を新たな基盤として導入されました。

同組合は、ライオン株式会社様の健康経営支援サービスを活用し、加入者への継続的な情報発信を実現。
その結果、施策参加者数は前年の歯科イベント比で約6.4倍という大きな成功を収められました。成功のカギとして両者が挙げるのが「Pep Upの上手な活用」による情報伝達の仕組み作りです。

本記事では、古河電工健康保険組合様が確立した「健保×外部サービス×Pep Up」という保健事業の新たなスタイルに迫ります。

 

導入背景

  • データヘルス計画により健康課題の可視化は進んでいたが、行動変容にはつながっていなかった
  • 施策参加者が固定化し、健康意識の低い層へアプローチが不十分だった
  • 単発施策やメール中心の情報発信により、継続的な接点(=「線」)をつくれていなかった
 実行施策

 

① Pep Upを基盤とした接点設計の構築
・アプリ+プッシュ通知により、個人への情報到達率を向上し、「点」ではなく継続的な接点の基盤を構築
・SSO連携やポイント付与により、利用ハードルを下げ日常的な利用を促進

②外部サービスとの連携(ライオン社「おくちプラスユー」)
・セミナー+eラーニングなどのコンテンツを組み合わせ、継続的な情報発信を実現
・オーラルケアをテーマに専門性の高いコンテンツを提供

③導線の一元化(やることチャレンジ)
・複数コンテンツを「やることチャレンジ」に集約し、参加導線をシンプルに整理
・ポイント付与と組み合わせて参加継続を促進
 

 導入後の成果
  • 施策参加人数は延べ5,878人、前年の歯科イベント比で約6.4倍に増加
  • 単発施策から脱却し、継続的な接点(=「線」)を構築するとともに、健康意識が低い層へのアプローチにも成功
  • 加入者との接点設計の重要性を確立

 

インタビュイー様のご紹介

<古河電工健康保険組合>
保健事業推進課 内田 正伸様
保健事業推進課 上野 貢一様
保健事業推進課
兼 古河電気工業株式会社 人材開発部 伊藤 美季様

<ライオン株式会社>
グローバルオーラルヘルスケア事業開発センター 事業推進室 
尾本 さよ様
一ノ瀬 幸代様

プロフィール

保険者名 古河電工健康保険組合
種別 単一健保
被保険者数 10,464人(男性8,590人、女性1,874人)

※令和8年3月時点

被扶養者数 8,011人
組合員の特徴 被保険者の約6割が母体企業に所属。市街地から離れた工場勤務や車通勤の従業員が多く、日常的な運動不足や生活習慣の改善が健康課題となっている。
企業名 ライオン株式会社
企業プロフィール 

130年以上の歴史をもち、ハミガキ剤をはじめとした洗剤などの日用品やOTC医薬品など、人々の日々の暮らしに役立つ製品・サービスを提供している企業。2022年7月より企業の健康経営を支援するオーラルヘルスケアサービス「おくちプラスユー」を展開。オーラルケアセミナーやe-ラーニングなど実践的なプログラムを提供しています。

 

データヘルス計画で課題は見えたが、行動変容につながらない
現状を変える仕組みが必要だった

伊藤様

これまで当健保では、データヘルス計画に基づき、特定健診や特定保健指導、健康啓発イベントなど、さまざまな施策を継続的に実施してきました。併せて、健保および各事業所の健康スコアリングレポートを活用し、それぞれの健康課題の可視化にも取り組んできました。 しかし、こうした分析によって健康課題の輪郭こそ明確になったものの、その解決に必要な加入者の行動変容にはなかなかつなげられずにいたんです

内田様
もちろん各種施策に参加してくれる加入者は一定数いましたが、メンバーが固定化しており、健康意識が高くない層を動かせていない状態でした。そんな現状を打破するには、まず「一人ひとりにきちんと情報が届く仕組み」をつくることが欠かせないと考えました。

上野様
また、当健保は生活習慣病予防を重点テーマに掲げていることもあって、加入者の健康づくりを広範かつ継続的にサポートする体制も強化したいと考えていて。そのためには情報が届くだけでなく、「さまざまな施策を横断的に支えられる仕組み」であることも重要でしたね。


気づけば健康づくりができている環境をつくるべく「Pep Up」導入

伊藤様

先にお話しした課題の解消に向けて導入した「仕組み」が、JMDCの「Pep Up」でした。
選定理由はいくつかあって、1つ目は抜群の使いやすさです。当健保が理想としていたのは、健康ポータルを活用して「楽しく使っているうちに、気づいたら健康づくりができていた」という状況をつくることでした。そのためには、加入者のみなさんがストレスなく使えるサービスであることが必要不可欠。「Pep Up」はアプリでログインして体重や血圧などの情報をスマートフォンで入力できたり、健康イベントへの参加も簡単にできたりと、とても便利な仕様だったんです。また、既存の基幹システムとSSO連携できる点もポイントでした。

また、私たち「施策を展開する側」にとっても使いやすい仕様であることも魅力でしたね。実は「Pep Up」の導入前にも複数の健康ポータルを使っていたのですが、健康イベントの設定やポイントの付与をベンダーに依頼しなければならないなど、手間に感じる場面が多々あり、長く使い続けられなかったという経緯があったので。

 

内田様

2つ目の理由は、先ほどお話しした「一人ひとりにきちんと情報が届く仕組み」であった点です。
以前はメールでお知らせを配信しても、製造現場などPCを日常的に見ない方には情報が届きにくいという課題がありました。一方「Pep Up」は、手元のスマートフォンに入れたアプリのプッシュ通知で直接お知らせを届けられたり、普段使っている基幹システムからワンクリック(SSO)でアクセスできるため、以前に比べて「情報を届けこぼさないための環境」が大きく整ったと感じています。

 

伊藤様

3つ目は、これも先ほど挙げた「施策を横断的に支えられる仕組み」である点です。
「Pep Up」は多様な健康イベントを自由に設定できるため、幅広い情報発信ができます。また、加入者の興味やモチベーションを高めるようなポイント付与の設計も特長。
例えば、健康診断で適正体重に近づいたり、内臓機能が改善したりするとポイントが貯まります。まさに当健保が目指す「楽しく使っていたら、知らないうちに健康づくりができていた」という状況につながり、加入者の継続的な健康づくりを後押しできると感じました。

 あとは、担当者の方々の対応が親切・丁寧であったことも理由のひとつですね。以前利用していた健康ポータルはサポート体制に不満があったので、運営会社の信頼性は厳しくチェックしていました。


Pep Upを基盤に、外部サービスも活用し接点を「点」から「線」へ広げる施策設計

伊藤様
「Pep Up」導入後は、新規登録時のポイント付与やさまざまな媒体での告知、事業所の担当者の働きかけなどにより、登録率は一定の水準まで上昇しました。また、1日1回のログインや記事を読むことでポイントをもらえる仕組みのおかげで、日常的に使ってくれる方も増えました。
しかし、施策に継続性がない、つまり「点」で終わってしまうという点は依然として課題だったんです。

上野様

例えば健康セミナーをやったとして、加入者との接点はその1日だけなんですよね。そこでもっと長いスパンで加入者と接点をつくれないかと考えた結果、ライオンさんとの連携を決めました。

具体的には、ライオンさんの健康経営支援サービス「おくちプラスユー」を利用し、セミナーやe-ラーニングなどをとおして、継続的な「線の情報発信」を行うことにしたんです。

内田様

テーマとしてオーラルケアを選んだ背景には、歯科検診の未受診者が多いという当健保の課題があります。より専門的、かつ新しい情報を届ける意義があると考えました。

また個人的には、小さなお子さんを含めた幅広い加入者が参加できる施策にしたいという想いもありました。

スコアチェックやe-ラーニングなど、関心に合わせて選べる多様なコンテンツを用意することで継続的に学ぶことができるように工夫


全コンテンツの導線を「やることチャレンジ」に集約し、連携の成果を最大化

内田様

ライオンさんとの連携で取り組んだ施策は、大きな成果につながりました。参加人数は延べ5,878人を記録。前年に行った歯科イベントと比較すると、6.4倍にも上ります。

多くの加入者との接点をつくれた理由としては、もちろん「おくちプラスユー」の充実した内容やコンテンツの豊富さもありますが、「導線の工夫」もあったと考えています。

セミナーと最大13本のe-ラーニング、スコアチェックなどの全コンテンツを、「Pep Up」の「やることチャレンジ※」に集約したんです。

※ やることチャレンジ

期間内に決められたやることを実施したらクリックして記録し、条件を達成するとポイントがもらえるチャレンジです。

全イベントの導線を『やることチャレンジ』に集約し、どこから参加するかの迷いを解消

ライオン株式会社 尾本様

私どもの経験上、参加にあたっての手間を理由に受講を諦めてしまう加入者の方は一定数いらっしゃるので、導線を工夫してくださったことは施策の盛り上がりに大きく寄与したと感じています

あとは、先ほど伊藤様のお話にあったとおり、加入者の方々の多くが日常的に「Pep Up」を使う土壌があったことも大きかったですね。メールなどでイベントの告知を行うだけでは、これほどの成果にはつながらなかったのではと思います。

ライオン株式会社 一ノ瀬様

それから、古河電工健康保険組合さんの保健事業への姿勢も成功の理由ではないでしょうか。歯科のイベントはこれまでも実施されてきたとのことでしたが、同じ内容を繰り返すのではなく、加入者との接点の増加や新しい情報の提供を目指したことで今回の結果につながったのだと思います。



Pep Upを基盤とした「接点設計」で、保健事業の成果につながる

伊藤様
今回のライオンさんとの連携を経て、健保がハブとなって加入者とさまざまなサービスをつなぐ、各事業所での取り組みを全体に展開していくことの価値に気づけました。今後も「Pep Up」という基盤を活かして、加入者にさまざまな発信ができればと考えています。

上野様
各事業所で主体的に「Pep Up」を活用し、健康リテラシーが上がっていけば、自ずと特定保健指導の実施率向上などにもつながっていくはず。より多くの加入者に「Pep Up」を日常的に使ってもらえるよう、伊藤が話した外部サービスとの連携を含め、さまざまな施策を企画していきたいです。

内田様
保健事業に悩んでいらっしゃる健保のみなさんには、施策の目的を明確にすること、外部サービスにもアンテナを張りながら内容を充実させること、そして幅広い加入者に対して「線の情報発信」ができる仕組みづくりをぜひおすすめしたいです。

ライオン株式会社 尾本様
古河電工健康保険組合さんとの取り組みをとおして、健康意識があまり高くない方々、言い換えれば「健保様が特に支援したい層」へのアプローチには、参加ハードルを下げる仕組みづくりが有効であることを強く実感しました。
今回のように、健保と「Pep Up」、そして我々のような専門コンテンツを提供する企業が三位一体となって取り組む施策は、保健事業の発展において大きな可能性を秘めていると思います。


インタビューを終えて

データヘルス計画で健康課題を可視化する一方、「行動変容につなげる仕組み」に向き合ってきた古河電工健康保険組合様。
今回の取り組みでは、「Pep Up」を基盤に外部サービスと連携し、加入者との接点を「点」から「線」へと広げている点が印象的でした。

 

特に、複数の施策を「やることチャレンジ」に集約した導線設計により、参加のハードルを下げながら継続的な接点を生み出している点は、多くの保険者にとって参考になる取り組みといえます。

今後、「Pep Up」を活用した接点設計や施策の工夫が、保健事業のさらなる推進につながっていくことが期待されます。

 

本記事で紹介した「Pep Up」のサービス詳細は以下よりご確認いただけます。

 

 ・健康ポータルサイト「Pep Up」▼

https://stories.jmdc.co.jp/pepup 

 

 

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