適正服薬の推進に有効な3つの保健事業
前のレポートでは、適正でない服薬とはどのような事象か、
それによってもたらされる問題、ポリファーマシーについてご紹介いたしました。
今回は、保険者が行える適正服薬を推進する保健事業の一部をご紹介いたします。
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1.前期高齢者訪問事業
健康相談員(保健師・看護師・管理栄養士・薬剤師等)が自宅を訪問、または電話にて現状の生活について伺い、健康維持・疾病予防・将来の介護不安等のための具体的なアドバイスを行う事業です。
アドバイスの中で服薬状況についても伺いますので、不適正な服薬や、ポリファーマシーのリスクについての啓もうを行うことも相談員によっては可能です。
2.薬剤師による介入
個人の処方状況を薬剤師がチェックし、服薬状況についての相談や指導を行う事業です。
2020年診療報酬改定では、新たに外来患者への重複投薬解消に対する取組の評価として「服用薬剤調整支援料2」が新設されました。
副作用の早期発見・対応や、服薬に対する患者の不安解消に加え、結果を医師に連携することで、ポリファーマシーリスクや健康被害を軽減することを目指します。
3.ポリファーマシーのリスク者に対し、書面で気づきを与える
ポリファーマシーのリスクを有する加入者に対し、処方状況を明示した書面を通知し、
医師や薬剤師に相談をしてもらい適正服薬に戻してもらうことを目的とした事業です。
JMDCでも、2021年2月より「ポリファーマシー対策通知」をリリースいたしました。
弊社のポリファーマシー対策通知独自の特徴として、保険者のレセプトデータからなる医療情報データベースとJMDCグループの有する医薬品データベースを活用することで、従来の「お薬手帳」では把握できない禁忌の可能性も指摘することを可能としております。
本通知では、
・同じ成分の薬が重複して処方されること
・飲み合わせの悪い薬を服用してしまっていること
・ある病気に対して服用してはいけない薬が処方されていること
・同じ薬を長期間に渡り処方されてしまい、耐性がついて効きづらくなってしまっていること
といった、有害事象ごとにどの薬が処方されているかを分かりやすく明記し、
行動変容を促すためにナッジ理論も活用した紙面設計とし、受け取った人がアクションを起こしやすい通知にしております。
適正服薬への取り組みでお困りの際はJMDCまでお問い合わせ下さい
データヘルス計画の見直しを機に、適正服薬ひいてはポリファーマシー対策への取り組みを進めていくのはいかがでしょうか。
上記でご紹介したポリファーマシー対策においては、リスク者の抽出を行うためのデータベースの整備が重要となります。
JMDCでは独自のデータベースを用いて、禁忌も含めたポリファーマシー対象者抽出や、実際の通知介入までサポートすることが可能です。
是非お問い合わせ下さい。