10月は乳がん月間。 乳がんについて考えてみませんか?
女性がかかるがん第1位の乳がん。
ピンクリボン運動などの知名度は高いですが、乳がん検診の受診率は高くありません。
その実態・対策について本記事で解説します。
目次[非表示]
- 1.日本における乳がんの実態
- 2.乳がん検診について
- 3.乳がん検診を受けない理由
- 4.JMDCの乳がん検診受診勧奨通知
- 5.おわりに
日本における乳がんの実態
乳がんは日本人女性で罹患者数が最も多いがんで、40-50代でピークを迎えます*。
罹患者数・死亡者数ともに年々増加しており、現在では日本人女性の9人に1人が一生のうちに乳がんにかかると言われています。
乳がんは早期発見・治療ができれば90%以上が治る(5年生存率)*ため、検診などで早期発見することがとても重要です。
*国立がん研究センター「最新がん統計」を参照
乳がん検診について
乳がん検診は主に2つの方法があります。
1つ目はマンモグラフィです。この検査では乳房を薄く引き伸ばしてX線撮影します。
2つ目は超音波検査です。この検査では乳房に超音波を当ててエコーを調べます。40歳未満の若年層や乳腺濃度の高い人に勧められている検査です。
日本では40歳以上の女性に対して、2年に1回マンモグラフィによる検診を受けることが勧められています。
しかし、厚生労働省の平成28年国民生活基礎調査によると、40-69歳の過去2年間の受診率は44.9%で、諸外国と比較しても低い水準となっています。
参照:OECD Health Statistics 2017 and EHIS Eurostat database
乳がん検診を受けない理由
早期発見のために重要な乳がん検診ですが、なぜ受診する人が少ないのでしょうか。
2021年2月に弊社のICTプラットフォーム「Pep Up」上で行った調査(Pep Upリサーチ)で、乳がん検診を一度も受けたことがない方にこれまで受けなかった理由を聞きました(単一回答)。
その結果、「検査の必要性を感じていないから」と回答した人が40%、「忙しいから / 時間がないから」と回答した人が11%いることがわかりました。検診を定期的に受けてもらうた
めには、乳がんのリスクや検診のメリットをわかりやすく伝えることが重要です。
また、「年齢など補助が受けられる対象に入っていないから」「健康診断で受けられるかどうか、助成の仕組みがわからないから」の項目もそれぞれ10%ほど回答がありました。保険者としては検診の補助を行うことはもちろんですが、その情報を広く周知することも大切だと言えます。
JMDCの乳がん検診受診勧奨通知
この度JMDCでは、乳がん検診受診勧奨通知のサービス提供を開始しました。
乳がんのリスクや検診に関する情報を対象者に広く伝えることで、検診受診率の向上が期待できます。
また、健診の案内などに同封することで、受診促進の効果を高めることができます。
通知の表面では、乳がんのリスクについて掲載し検診の重要性を伝えています。
裏面には検査内容やセルフチェックの方法を載せ、自分の体に関心を持ってもらった上で検診受診のハードルを下げる工夫をしています。
また、自治体のがん検診窓口の情報を掲載することで、後期高齢者支援金 加算減算制度の大項目5にある「市町村が実施するがん検診の受診勧奨」の項目を満たすことができます。
乳がんに対する保健事業を行っていない保険者様はこのような取り組みから始めてみてはいかがでしょうか。
ご関心のある保険者様はぜひお問い合わせください。
おわりに
JMDCでは上記でご紹介した乳がん検診受診勧奨通知をはじめ、後期高齢者支援金 加算減算制度の対象となっているがん通知を今後も順次開発いたします。
また、JMDCではがん検診データを用いた分析等においても、がん対策の取り組みも支援しております。
お困りの際は是非お問い合わせください。