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【座談会】子宮頸がんに対する各世代のリアルな声を聞く

若年層の罹患が多いにも関わらず、検診受診率が低い子宮頸がん。
今回は様々な年代のJMDC女性社員とともに座談会を行い、子宮頸がんや保険者が行うべきサポートについて話しました。

女性たちのリアルな声を聞くことで啓発や検診受診勧奨における課題を探り、今後の施策に活かしていただければ幸いです。

目次[非表示]

  1. 1.参加者プロフィール
  2. 2.子宮頸がんに関する知識
  3. 3.子宮頸がん検診について
  4. 4.要精密検査と判定されたら
  5. 5.保険者や企業に求めること
  6. 6.座談会の感想
  7. 7.編集後記


参加者プロフィール

あんなさん
20代後半。独身、実家暮らし
ヘルスケアに関心がありJMDCに入社。企画・マーケティングの部署に所属し、JMDC STORIESの記事執筆などを担当している。
昨年の健診の際に細胞診を受け要精密検査の判定となり、自分の年代でもがんは他人事ではないと感じて子宮頸がんをはじめとする女性の疾患のサービス開発にも携わっている。
今回の座談会でファシリテーターを務める。

おでんさん
40代後半。シングルマザー、子ども1人
医療従事者として現場で働いていたが、データを使ってより多くの人を健康にしたいと思いJMDCに入社。営業や企画を行っている。
40代前半のときに会社の検診で子宮頸がん要精密検査となり、精密検査の結果がんが見つかって円錐切除術を受けた。その後5年が経過して現在は完治している。

きょうこさん
30代半ば。既婚、子どもなし
集計や分析、特にヘルスケアに関するデータに興味があり、JMDCに入社。現在は分析業務に携わっている。
約10年前に子宮頸がん検診を受けた際に要精密検査となり、ハイリスクHPV(ヒトパピローマウイルス)に感染していることがわかったが経過観察となった。

としこさん
30代前半。既婚、子ども1人
前職は保険の営業担当でホラーストーリーでの営業を行なっていたが、病気になったらではなく人々が健康になるためのサポートが出来ることに魅力を感じJMDCに入社。現在はJMDCで営業職に就いている。
営業業務で子宮頸がんに関する商品を提案したり分析レポートの説明をしたりする機会はあったが、自身の子宮頸がんへの関心は薄かった。

ゆかさん
20代後半。独身、実家暮らし
銀行や化粧品メーカーでの職務経験を経てJMDCへ入社。営業サポート事務を担当。雰囲気が良かったことがJMDC入社の決め手。
子宮頸がんについては名前を聞いたことがあるくらいでほとんど何も知らなかったため、今回座談会に呼ばれて参加を躊躇した。


子宮頸がんに関する知識

あんな:皆さんは子宮頸がんについてどれくらい知っていますか?

ゆか:私は全然知らないです。周りで聞くこともないですね…

としこ:友達の知り合いで子宮頸がんで亡くなった人がいるのは聞いたことがありますが、突っ込んで聞くのも失礼な気がして… なので子宮のがんということくらいで具体的なことは全く知らないです。

おでん:自分が子宮頸がんになる少し前に知り合いが子宮頸がんで亡くなったということがあったので、意外と身近な病気なのかもしれませんね。私もそのときは詳しく聞けませんでした。

あんな:おでんさんときょうこさんは要精密検査の判定を受けてから情報を調べたと思うのですが、それ以前はどれくらい子宮頸がんについて知っていましたか?

おでん:まさか自分ががんになるなんて思っていなかったので、全然知りませんでした。がんだと診断されたときに医師にいろいろ説明していただきました。

きょうこ:仕事柄どの年代に多いなど統計的な知識はありますが、未だにあまり詳しくは知らないです。原因がHPVであることや早期発見できれば子宮温存できるといったことくらいですね。要精密検査と判定されたときに、どれくらいの確率で検診に引っかかるのかや精密検査で何をするのかを調べた記憶があります。ガラケーで(笑)

子宮頸がん検診について

あんな:検診は定期的に受けていましたか?

おでん:がんが発覚したときの検診で初めて受けました。そのときいた会社が40歳以上は婦人科検診が必須だったため受けましたが、強制でなかったら痛いし触られるのに抵抗があるから絶対に行かなかったです。今は2年に1回受診するべきと知っているので、「去年受けたから今年はいいや」と思ってしまいます。やっぱり子宮頸がん検査を受けるのは嫌ですよね?

きょうこ:嫌です〜

あんな:きょうこさんは毎年検診を受けていますか?

きょうこ:毎年は受けていないです。気が向いたらくらいな感じで(笑)「2年に1回は受けないとな〜でも今回はいいや」という感じなので、実際は3, 4年に1回くらいだと思います。

あんな:20歳以上の女性は2年に1回受診することが勧められていますが、としこさん、ゆかさんは検診を受けていますか?

としこ:そうなんですか…受けたことがないと思います…

ゆか:私もないです…

としこ:あ、でも自治体から何かきてるのは知っています!

ゆか:私もです!何か手紙届いたーって。

としこ:でもいつの間にかなくなっちゃうんですよね(笑) それに実際に行動ってなると…行かないといけないことはわかっているんですが、緊張します。

ゆか:受診までのハードルが高いですし、別にいいやと思ってしまいます。


あんな:ちなみにとしこさんはお子さんがいらっしゃるので、妊娠初期に検査していると思います。

としこ:そうだったんですね!それすら知りませんでした。

あんな:妊娠初期の検査でがんが発覚して出産を諦めざるをえないケースもあるんですよ。

としこゆか:えーーーーー!!!!!

としこ:そういう情報をみんな知ったら怖くなって検診も行くと思います!

要精密検査と判定されたら

あんな:おでんさん、きょうこさん、診断されたときのことを聞かせてもらえますか。

おでん:私はがんと診断されるまで異形成(※編集者注:子宮頸がんになる前の状態)で経過観察で終わると思っていたので、特に気にせず病院に行ったらがんだと言われて本当にびっくりしました。
疲れやすかったり不正出血があったり、今思えばありましたが30代から放置していました。医療従事者だったので薬を飲んでおけばいいやと思っていましたし、患者さん中心の生活で自分のことはあまり考えていなくて健診もずっと行っていませんでした。
サラリーマンになって最初の検診で引っかかって、手術をしないとこのまま進行しますと言われて…結局手術を受けるために3-4日会社を休まなければいけませんでしたし、術後も仕事を休んで何度か通院しました。
幸いにも転移はありませんでしたが、それまでは祈る思いでした。ずっと検診を受けていなくて進行している可能性もあったので、初期の段階でがんを見つけることができて本当にラッキーでしたし、”検診様様”です。

としこ:検診を受けて本当に良かったですね。

あんな:お子さんにはがんになったことを伝えましたか?

おでん:診断されたときに家族を呼んでくださいと言われたのですが、親は高齢で姉は子育てで忙しく、高校生だった子どもに連絡しました。2人で手術や術後の詳しい説明を聞きました。

あんな:きょうこさんはいかがでしたか?

きょうこ:がんだったらどうしようと思い、焦った記憶があります。要精密検査になったら高い確率でがんなのか、引っかかっても半々くらいの確率なのかがわからなかったので、精密検査を受けてくださいと言われて怖く感じました。
その後調べたらHPVが原因だということがわかり、内容的に親には言えないと思いましたし過去のパートナーにも報告するべきか悩みました。自分ががんで死ぬかもしれないことより、周りへの影響や迷惑をかけるかもしれないということが最初によぎりました。
あと、将来的に結婚・出産したいけれど、がんになって子宮を摘出したら子どもが持てないかもということも不安でした。

あんな:周りの人には検診の結果を話しましたか?

きょうこ:精密検査に行って経過観察となったので、親には言わなかったです。一緒に住んでいた姉には精密検査に行くことを言ったと思います。友達にも言えなかったです。

おでん:私は友達に話しました。HPVが原因だということすら私は知りませんでしたが、友達からありふれたウイルスだということを教えてもらい救われました。

保険者や企業に求めること

あんな:会社や健保からこういうサポートがあれば良かったと思うことはありますか?

おでん:自分の子どもには同じ思いをしてほしくないと思うので、検診やHPVワクチンなどを推奨・サポートしてもらえれば良いなと思います。

きょうこ:健診で子宮頸がん検査をオプションでつける形だと自分で選択することになりますが、多くの人は嫌だからやらないと思います。ある程度強制力があれば諦めがつくのに、と思います。

おでん:奇数年齢・偶数年齢などで受けることが決まっていれば良いですよね。

きょうこ:それなら受けますよね。日本人なのでルールは守ります(笑)

としこ:今までは受ける気がありませんでしたが、少し強制力があれば受けようと思えるのではないかと感じました。

座談会の感想

あんな:今日話した感想を聞かせてください。

としこ:子宮頸がんについてもっと知りたいと純粋に思いましたし、検診を受けてみようと思いました。

ゆか:周りに子宮頸がんになった人がいなかったので、実体験を聞けるのはすごく有難かったです。話を聞いて検診受診のハードルが下がりました。

きょうこ:データとしては知っていても身近で働き盛りの若い世代でがんになったという話は聞いたことがなかったので、おでんさんの話を聞いて「検診で本当に見つかることがあるんだ」と思いました。これまでは受けていても、「これで本当に見つかるの?」「見落とされることもあるのでは?」と思っていました。自分はちゃんと検診を受けていて良かったですし、これからも受け続けようと思いました。
ただ、検診もHPVワクチンも闇雲に勧められても懐疑的に感じてしまう人もいると思うので、メリットもデメリットも両方伝えていくことが大切だと感じています。

おでん:私も全く知識がなくて、逆に知っている人がいるのか?と皆さんとお話していて思いました。罹患して初めて、ウイルスが原因で起こるがんであること、治るがんであること、検診で早期発見できることを知り、予防できる情報をもっと早く知りたかったと感じました。
また、健診センターのスタッフの方々は慣れていて見た瞬間にわかるようで、私が最初に検診を受けたときは終わった時に精密検査の受診を勧められました。当時は知識がなく自分の健康に自信があったので、その言葉がなければ検診で引っかかったとしても精密検査に行かなかったかもしれません。私の場合は偶然スタッフの方に声をかけてもらえたことがきっかけになりましたが、検診も精密検査も受けて本当に良かったですし、若い人にも受けてほしいと思います。     

あんな:皆さんありがとうございました。

編集後記

おでんさん、としこさんが子宮頸がんに罹患した知り合いに「詳しく話を聞けなかった」、きょうこさんが「検診結果を周りの人に話せなかった」とお話していたように、子宮頸がんは女性同士でも話題に出しにくい風潮があります。そのため、子宮頸がん自体をよく知らなかったり正しい知識を得る機会が少なかったりするのが現状です。

今回の座談会では、子宮頸がんに罹患したおでんさん、要精密検査判定を受けたきょうこさんのお話があったことで、ほとんど知識がなかったとしこさん、ゆかさんも最後には「今後は検診を受けたい」と言っていました。子宮頸がんは若年層でもリスクがあることを伝えたり経験者のリアルな体験談を聞く機会をつくったりすることで、今まで検診を受けてこなかった人たちの意識も変えることができるのではないでしょうか。
JMDCでも「子宮頸がん検診受診勧奨通知」により、子宮頸がんに関する知識を提供するサポートを行なっています。

また、座談会中には「ある程度”強制力”があれば検診を受ける」という発言もありました。最終的に受診の選択をするのは加入者個人ですが、スムーズに子宮頸がん検診を受けられるような仕組みづくりを整えていくことも大切かもしれません。

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