
第3期データヘルス計画「中間見直し」で押さえたいポイント|2027年度「後期高齢者支援金の加算・減算制度」改正に備える
2026年度は、第3期データヘルス計画の中間評価・中間見直しを実施する年度です。
中間評価では、第3期前半(令和6~8年度)の保健事業の成果や課題を振り返り、その結果を踏まえて中間見直しでは、後半3年間(令和9~11年度)の計画を更新します。
2027年度(令和9年度)からは、後期高齢者支援金の加算・減算制度が改定され、総合評価指標も新たな評価体系へ移行します。中間見直しは、現在の取り組みを振り返るだけでなく、この制度改正を見据えて後半の保健事業を再設計する機会でもあります。
中間評価・中間見直しの進め方や制度の概要については、以下の記事で詳しく紹介しています。
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「第3期データヘルス計画の中間評価・中間見直し|実務ポイントを解説」
本記事では、2026年7月28日に開催した「第3期データヘルス計画 中間見直し支援サービス紹介セミナー」の内容をもとに、中間見直しで押さえておきたいポイントについてご紹介します。
第3期データヘルス計画「中間見直し」とは?制度改正との関係
データヘルス計画は、保険者が健診データやレセプトデータなどを活用して健康課題を分析し、データに基づいて保健事業を進めるための計画です。「健康寿命の延伸」と「医療費適正化」を目的としています。

データヘルス計画は、単年度で終わらせず、継続的に見直しながら進めることを前提にしています。課題に応じた保健事業を計画・実施・評価・改善するPDCAサイクルを回すことで、保健事業の精度を高めていきます。

第3期データヘルス計画(令和6~11年度)の折り返しにあたる令和8年度に実施するのが中間評価と中間見直しです。中間見直しは、前半3年間の実績をもとにSTEP1~3を更新し、必要に応じて後半3年間の計画をつくり直す工程にあたります。
2027年度「後期高齢者支援金 加算・減算制度」改正で押さえておきたいポイント
2027年度の後期高齢者支援金の加算・減算制度改正では、保険者が自組合の健康課題に応じた保健事業を実施しているかどうかが、これまで以上に問われます。
例えば、総合評価指標では、「健康課題に対応した保健事業の実施」がすべての評価の前提となるほか、大項目7では、自組合の健康課題に応じて取り組む保健事業を選択する方式へ変更されます。

中間見直しでは最新データによる健康課題分析が重要
第3期データヘルス計画を策定した当時と比較すると、保険者を取り巻く環境も変化しています。例えば、短時間労働者への社会保険適用拡大により加入者構成が変化したほか、第4期特定健診・特定保健指導の開始など、制度面でも新たな動きが進んでいます。

加入者の年齢構成や疾病構造、医療費の状況は変化している可能性があるため、3年前に設定した健康課題や保健事業が、現在の組合の実態に合っているとは限りません。
こうした変化を踏まえると、中間見直しでは、策定時の分析結果ではなく、最新の健診・レセプトデータをもとに現状を把握し直すことが望ましいと考えます。そのうえで、評価結果とあわせて後半3年間の保健事業の方向性や目標値を調整していきます。
医療費分析で確認したいポイント
例えば、医療費分析では、「医療費が増えている」「有所見者が多い」といった結果だけを見るのではなく、その背景にある要因まで見ることが欠かせません。

医療費増減の要因を分解することで、健康課題の背景を把握し、保健事業の優先順位付けにつなげます。
医療費が増加している場合でも、『加入者数が増えたことが要因なのか、受診日数が増えているのか、患者一人当たりの医療費が増えているのか』によって、必要となる保健事業は異なります。こうした要因の切り分けには、健診データとレセプトデータを組み合わせた多角的な分析が欠かせません。
健康課題分析を保健事業へ反映するポイント
健康課題を把握した後は、その結果をどのように保健事業へ反映するかを検討します。中間見直しでは次のような視点で健康課題を確認することが考えられます。
| 健康課題を確認する視点 |
2027年度~「総合評価指標」 対応するインセンティブ(大項目) ・総合評価の項目 |
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①被扶養者の健診受診率が低い場合は、 受診勧奨の方法を見直す ②特定保健指導の実施率向上に向け、 一次予防による対象者の減少と実施者の増加の両面から取り組む |
大項目2|特定健診・保健指導の実施 ・被扶養者の特定健診・特定保健指導の実施率 ・特定健診・特定保健指導の実施率・肥満解消率 |
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③CKD(慢性腎臓病)など 重症化リスクの高い対象者を把握し、 受診勧奨や保健指導につなげる |
大項目3|要医療者への受診勧奨・糖尿病等への重症化予防 ・糖尿病性腎症等の生活習慣病の重症化予防の取組実施 |
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④事業所ごとの健康課題を把握し、 コラボヘルス施策へ活用する |
大項目4|デジタル活用・予防健康づくりの体制整備
・コラボヘルスの体制整備 |
このように、加入者全体だけでなく対象者ごと・事業所ごとに健康課題を把握すると、保健事業の検討がより具体的に検討しやすくなります。
分析結果をもとに健康課題や保健事業の優先順位を整理し、データヘルス・ポータルサイト上の計画へ反映していきます。 また、分析結果は、組合会や理事会での説明や、事業実施に向けた合意形成の材料としても活用できます。
こうした健康課題の分析から保健事業への反映まで、セミナーでは具体的な分析事例を交えて解説しました。本記事で紹介した内容に加え、詳しい分析の考え方や事例は、オンデマンド配信でご覧いただけます。
まとめ|第3期データヘルス計画「中間見直し」のポイント
第3期データヘルス計画の中間見直しでは、制度改正への対応と、今後の保健事業の見直しを同時に進めることになります。
JMDCでは、第3期データヘルス計画の策定時に約220組合をご支援した実績をもとに、中間見直しに向けた実務を支援しています。最新データによる健康課題の分析に加え、約2,000万人規模のビッグデータを活用した他組合比較や経年比較、分析結果の読み解き、データヘルス計画への反映まで、一連の実務をサポートします。総合評価指標を踏まえた健康課題の整理や保健事業の優先順位付けなど、中間見直し後の実践につながる支援を行っています。
また、中間見直しに向けて「何から確認すればよいか」を整理したチェックリストもご用意しています。自組合の準備状況の確認にご活用ください。
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データヘルス計画の基本から、中間評価・中間見直しの実務まで、保険者担当者が押さえておきたい情報をまとめています。継続的な情報収集にぜひご活用ください。



