- 制度理解
中間見直しを進める前に
制度のつながりと全体像を理解する
データヘルス計画と後期高齢者支援金の加算・減算制度、それぞれの役割を確認します。
総合評価指標は、加算・減算制度の中にある指標です。ここから詳しく見てきましょう。
データヘルス計画と後期高齢者支援金の加算・減算制度、それぞれの役割を確認します。
総合評価指標は、加算・減算制度の中にある指標です。ここから詳しく見てきましょう。
POINT | 01 |
厚生労働省が公表しているデータヘルス計画の手引きをもとに、計画の目的と仕組みを整理しました。
データヘルス計画は、保険者が健康課題を把握し、データに基づいて保健事業を進めるための計画です。
2013年6月の「日本再興戦略」閣議決定で位置づけられ、「健康寿命の延伸」と「医療費適正化」を目的とし、全ての健康保険組合に計画の作成・公表と実施、評価が求められています。


データヘルス計画は、単年度で終わらせず、継続的に見直しながら進めることを前提にしています。
計画(Plan):健診データやレセプトから、自組合の健康課題を把握します。
実施(Do):把握した課題に基づいて、保健事業を実施します。
評価(Check):実施した事業の効果を検証します。参加率や健診結果の変化などを確認します。
改善(Act):評価の結果を、次期計画に反映します。
この4ステップを繰り返すことで、保健事業の精度を高めていきます。
POINT | 02 |
後期高齢者支援金は、後期高齢者医療制度を支えるため、現役世代の医療保険者が負担する支援金です。
保険者の取組状況に応じて、特定健診・特定保健指導の実施率による加算や、総合評価指標による減算が適用されます。
ここから先は、2027年度以降(第4期後半)の制度内容を説明します。
後期高齢者支援金の加算・減算制度は一つの制度ですが、加算と減算では評価方法が異なります。
2027年度以降は、「前年度の特定健診の実施率」、および「保険者種別ごとに定める特定保健指導実施率」が、それぞれの基準値を下回った場合に加算対象となります。


加算(ペナルティ)
特定健診・特定保健指導の実施率(絶対値)のみで判定。※加算除外要件があります。
保険者種別ごとの、基準値を下回る場合に加算対象となる。
支援金の負担が増える
減算(インセンティブ)
総合評価指標で判定。
総合評価指標の点数が上位20%かつ必須項目
※(2つ)を達成すること。
支援金の負担が減る
※加算除外要件|厚生労働省「第4期後期高齢者支援金の加算・減算制度について」(2027〜2029年度)P8 2027~2029年度の加算除外要件
※必須項目|総合評価指標の中でも特に重要とされ、減算を受けるためには必ず満たす必要がある項目です。
注|2027年度以降は加算規模が縮小することに伴い、減算対象者は定率減算へ移行します。
注|加算と減算の規模(総額)は同じになるように設計されています。
注|減算率は、加算の規模(総額)に応じて算出・設定されます。
保険者の保健事業の取組状況を評価する指標です。
データヘルス計画に基づく取組などを評価し、その結果は後期高齢者支援金の減算に反映されます。2027年度からは、データヘルス計画の策定・国への報告が総合評価指標の必須項目となり、データヘルス計画と総合評価指標のつながりがより明確になります。個別の課題を解決するだけではなく、健保として計画的に取り組むべきテーマも評価されます。

出典:厚生労働省|令和7年10月30日 第24回 後期高齢者支援金の加算・減算制度検討WG 資料1
(※資料は2027年度以降の見直し案を掲出していますが、その後決定しました)
POINT | 03 |
大項目1では、これまでの「デジタル活用の体制整備」から、「健康課題に対応した保健事業の実施」が新設されます。データヘルス計画の策定・国への報告が必須項目となり、総合評価指標とのつながりがより明確になります。
現行のデジタル活用の3項目は内容・配点を維持したまま大項目4へ移り、「デジタル活用・予防健康づくりの体制整備」として再編されます。
大項目7では、選択方式が導入されます。ロコモティブシンドローム対策や性差に応じた健康支援など6項目の中から、自組合の健康課題に応じて最大2項目を申告します。
ここまで紹介した3つの変更点は、2027年度改定の主なポイントです。
大項目2・3・5・6は、項目名はそのままで配点や判定基準の一部が見直されています。

JMDC主催|2027年度「加算・減算制度」改正解説~総合評価指標対策×JMDCサービス紹介セミナー資料より抜粋
「2027年度の加算・減算制度改定」と、「総合評価指標対策」については、オンデマンドセミナーで解説しています。詳しく知りたい方はご活用ください。
Q. | 総合評価指標の重点項目さえ実施すれば、加算は免れますか? |
|---|---|
A. | いいえ、2027年度からは重点項目だけの達成だけでは加算は免れません。 |
Q. | 総合評価指標のスコアが高ければ、加算は免れますか? |
|---|---|
A. | いいえ、加算と減算は、見ているものが違います。 |
Q. | 必須項目さえ満たせば、減算されますか? |
|---|---|
A. | いいえ、必須項目はあくまで条件の一つです。 |
Q. | 特定健診・特定保健指導の実施率さえ良ければ、減算対象になりますか? |
|---|---|
A. | いいえ、それだけでは減算対象にはなりません。実施率は総合評価指標の大項目の一つで、最大30点です。がん検診や健康づくりの働きかけにも、それぞれ大きな配点があります。 |
Q. | 2027年度から必須項目が4つから2つに減ります。減算は狙いやすくなりますか? |
|---|---|
A. | いいえ、狙いやすくなるとは言えません。 |
Q. | 加算も減算も対象外の健保です。減算を目指すにあたり、何を目標に保健事業を設計すればいいですか? |
|---|---|
A. | まず大前提は、データヘルス計画に基づく「自組合の健康課題の解決」です。 |

実務対応ガイドでは、第3期データヘルス計画の中間見直しに向けて、保険者が進める実務をSTEPに沿って解説しています。
何から取り組み、どのような順番で進めるかを確認し、自組合の準備にお役立てください。
制度の詳細や最新の通知・資料は、以下のリンクからご確認ください。
※リンク先は外部サイトです。